北海道滝川市の住宅型有料老人ホーム。介護事業所併設。体験入居、長期滞在、見学随時OK。
北のユートピア寿泉
8:00~20:00

第5回 手すり

高齢者多機能マンション
北のユートピア寿泉JYUSEN」の設計については、建てる側の夢・こだわり・そこに住む人がいかに居心地良く快適安全に過ごせるか、オーナー始め私達スタッフ・専門家の方々の力を借りた。
手すりを廊下につけるかどうか思案していた時、知人で仙台の設計士宮崎さんから心に染みわたる素晴らしいメールをいただき、一部を紹介したいと思う。
「手すりを付けるかどうか、その根底にあるのは、そこに住む人への思いではないでしょうか。
ただ使いやすいからといって、あちこち機械的に手すりを付けるというのは、何か住む人を上から見下しているような感じがしませんか。
病人や弱い者として扱って欲しくないとか(実際に病人でも弱い者でもありません)若い時に持っていたプライドや誇りを傷つけて欲しくないとか、精神的な事に対する配慮も大切だと思います。
高齢者施設のマニュアル本に書いてある事を、基礎知識として知っているのは大切ですが、もっと大切なのはそこに住む人への思いやりではないでしょうか。
それさえしっかりしていれば、必ずその気持が建築や、その運営ににじみ出てくると思います。
例えば、そこに自分の両親あるいは、愛する人が住むとしたら・自分が高齢になり若い時のように体が自由にならなくなった時住むとしたら・どうしてあげたいかイメージしてみてはいかがでしょうか。(中略)
その時々で、こんな風であったなら、その手すりが金属ではなく手触りのいい木製であったなら…ドアの枠を大きく縁取りして指が引っかかるように窪みでもつけておいてくれたなら…まったく手摺につかまるという意識なしにそこをつかむ、そのほうが気分的にいいなとか、一杯出てくると思います。
さりげなく、これみよがしでない使いやすさ、高齢者施設のように見えないのに高齢者に使いやすい物、それは又他のすべての世代の人の使いやすさにもつながってゆくと思います。今よくいわれているユニバーサルデザインというのはそういうことだと思っています。
「自分が使いやすく気持のいいものは、他の人にも気持がいいはずだ」という思い込みも大切だと思います。」
何か目からウロコが落ちたようで、迷っていた廊下の手すりはつけない事にしました。
人間の動作や動線を考え必要な箇所には勿論付けてあります。